近年のグローバル化の流れの中で、企業が海外に進出することは当たり前になってきました。
そしてたくさんの企業が集まる地域では、常にさまざまな産業が発達しています。
現在世界中から注目を浴びている国がドバイです。
この記事ではそんなドバイの産業について紹介します。
【結論】ドバイの産業ってどんなのがあるの?
まずはドバイの産業について抑えておきたい2つのポイントを紹介します。
ドバイにてビジネスをしたい方は、まずはドバイの産業から把握しましょう。
最先端のIT企業が集まる
現在ドバイには、世界中から最先端のIT企業が集まっています。
ドバイでは「スマートドバイ2021」や「ドバイ10x」などの革新的な政策が行われ、車や信号機など多くのものがIoT化されています。
それらのスマートシティの実現のために世界中から最先端のIT技術をもった企業が集まっているのです。
またドバイにはDubai Internet CityというITに特化したフリーゾーンが存在します。
フリーゾーンとは、ドバイが外国企業の誘致のために法律や税制度の優遇措置を行っている地域です。
このフリーゾーンでの節税などの好待遇を目的にドバイに進出するIT企業も存在し、ドバイには多くのIT企業が集まっています。
最先端のIT技術を使用したドバイのスマートシティ
- スマートフォンなどのモバイル端末から、休⽇や夜中でも⾏政サービスが利⽤可能
- ドバイ警察が、空⾶ぶバイクや警察ロボ隊を導⼊
- 品物や各種代⾦、学費などを仮想通貨で⽀払い可能
- 渋滞等の道路交通情報から稼働を⾃動制御するスマート信号機の導⼊
- 運⽤中の空⾶ぶタクシーも将来的に無⼈化へ
- ドバイの建築物の25%は2030年までに3Dプリント化を予定
世界中の大企業がいる
ドバイにはAmazonやSony、Volkswagen(フォルクスワーゲン)などの各業界を代表する大企業が進出しています。
フリーゾーン設置をはじめとする企業誘致対策を行っているドバイには、優秀な人材や投資家などが集まります。
さらにドバイは世界で最も利用者の多い国際空港があり、物流や人流のハブとしての役割もあるのです。
世界中の大企業は、ビジネスを成長させるために必要な多くの要素がそろっているドバイにやってきます。
以下の動画では、ドバイでのお金持ちの事情などがわかるのでぜひご覧ください。
ドバイの主な産業を詳しく紹介
ここからはドバイの主要産業をひとつずつ詳しく紹介します。
自身のビジネスに関わる産業についての情報収集の参考にしてください。
観光産業
世界中から人が集まるドバイでは、観光産業も発展しています。
ドバイでは、広大な砂漠や美しい海など大自然を使ったアクティビティが豊富にあります。
さらに最高級のサービスが受けられる5つ星ホテルや世界最大規模のテーマパークもあり、世界中から観光客が絶えないのがドバイです。
またドバイは「ドバイ都市マスタープラン2040」という政策を発表しており、2040年までに観光活動のためのスペースを134%拡大する目標を掲げています。
この政策によりドバイの観光産業はさらに盛り上がることでしょう。
ドバイの観光産業を代表する4施設
- IMG Worlds of Adventure:世界最大規模の屋内テーマパーク
- Nakheel Mall:世界のトレンドがそろう大規模ショッピングモール
- Aquaventure Water Park:人工島「パーム・ジュメイラ」にあるウォーターテーマパーク
- Park Hyatt Abu Dhabi Hotel And Villas:サディヤット島にある5つ星ホテル
石油産業
中東のUAE(アラブ首長国連邦)に位置しているドバイは、石油産業も盛んです。
石油の埋蔵量は世界3位と言われており、現在も開発が進んでいます。
さらにUAEは天然ガスの埋蔵量も世界5位に位置しており、エネルギー産出国としても重要な役割を担っています。
しかし石油産業が盛んなドバイですが、GDP比率でみると石油産業はドバイのGDPの約2%程度の規模しかないのです。
これはかつて石油産出国として成長したドバイが、現在は石油に依存していない産業構造を取れるほどの発展したことを意味しています。
貿易産業
世界3位のドバイ国際空港や世界最大規模の人口港である「ジュベル・アリ港」を有するドバイは、貿易産業も盛んです。
ドバイには、「Emirates SkyCargo(エミレーツ・スカイーゴ)」という世界最大の輸送量を誇る貨物航空会社があります。
2022年時点でドバイのGDPの11%以上を「輸送・保管」産業が占めており、小売産業に次ぐドバイで2番目に大きな産業です。
またドバイの非石油対外貿易量は2021年上半期において前年比10%増であり、現在も成長し続けています。
ヨーロッパやアメリカ、アフリカなど世界中の中心に位置しているドバイの貿易産業は、世界への玄関口としてこれからも成長することが予測されています。
IT産業
今ドバイで急速に成長している産業がIT産業です。
先述の通り、ドバイにはIT産業を発展させる政策やIT産業に特化したフリーゾーン(Dubai Internet City)が存在します。
Dubai Internet Cityはここに事務所を置くだけでIT企業としてのブランドイメージが向上するほどのフリーゾーンで、たくさんのITベンチャー企業が進出しています。
ここにはマイクロソフトなどの大手企業も進出しており、日々革新的な技術やサービスが誕生しています。
IT産業の成長を促進するドバイでは、空飛ぶタクシーやバイク、警察ロボ隊など新しい技術の開発から実用化までのスピードがとても早いことが特徴です。
今後もドバイのIT産業は、世界のIT技術の最先端を牽引していくことが予想されています。
サービス産業
AmazonやSonyなどの大手企業の進出によってさらなる進化をしているのがサービス産業です。
観光産業同様にドバイの「ドバイ都市マスタープラン2040」は、都市部のサービス産業の発展につながると考えられます。
ドバイのサービス産業は、世界中から人が集まることでさらに進化していくでしょう。
ドバイの産業の歴史と行方は?
今やドバイは観光と貿易の町として世界中から注目を集めていますが、ドバイの産業はどのような歴史をたどってきたのでしょうか。
ここからはドバイの産業の歴史とこれからの行方について紹介します。
ドバイに進出している方もこれからドバイに進出する方も、ぜひ参考にしてみてください。
ドバイ産業の昔は?
ドバイ産業はもともと貿易と石油が主な産業でした。
小売やサービスなどもありましたが、ドバイは水資源に乏しく大きな発展はしなかったのです。
しかし1980年代に入り「エミレーツ航空」と「ジュベル・アリ港」が設立されたことで、ドバイの貿易産業は一気に盛んになりました。
そして1990年ごろから少しずつドバイに進出する企業が増えたことで、ドバイの知名度はさらに上昇したのです。
フリーゾーンなどの特区の設置により多くの企業がドバイに進出し、ドバイは「人・物・金」の集積地という現在の形になりました。
ドバイ産業の行方は?
現在のドバイは世界中から企業が集まっています。
そして世界の最先端として新しい技術や常識が次々と誕生しています。
実際に、従来は常識であったフリーゾーン以外の地域へ進出する企業も増えているのです。
こちらに関しては以下の記事で詳しくまとめています。
前章でも紹介した通り、観光産業やIT産業などドバイの産業はこれからも世界の最先端として進化していくことでしょう。
まとめ
この記事では、ドバイの産業についてまとめました。
貿易と石油が主な産業だったドバイですが、現在では観光と貿易の町として世界中から人が集まる街に成長しました。
さらに近年著しく成長しているのがドバイのIT産業です。
ドバイのIT産業はフリーゾーンやさまざまな政策の影響で、多くの最先端技術が日々生み出されています。
世界の最先端が集まり、さらなる発展が予測されているドバイに今後も注目していきましょう。
また、以下の記事ではドバイに移住する方へビザの取得方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。